推しが刃を握るなら

守備範囲が広すぎて息切れしているオタクです。

山田担御用改め 第四夜

みなさまこんばんは、りらです!

恐らく今日が最後に、いや最期になると思います。御用改め、最終回です。

今夜もまた、山田担であるという軸をウザいほど振りかざし、暑苦しく共感を求め続けていきたいと思います。

うちわを涙で濡らすことになると思いますから、防水加工しておいてください………

出典は司馬先生の「新選組血風録」(株式会社角川書店, 2003)でございます。

 

www.kadokawa.co.jp

 

 

菊一文字

菊一文字というのは、何を隠そう、沖田きゅんの愛刀です。

有名らしいのですが、私は知りませんでした。

沖田さまに愛された刀……なんという贅沢。この上ない幸せ。

沖田さまに想いを寄せる芸妓やら、沖田さまに想いを寄せられる医者の娘やら、色々いますけれども、真に私が嫉妬するのはこのに他なりません。

だって沖田さま、あまりにも勿体なくて、刺客に会ってもこの刀を使わないんですよ!?!?!?

天下の沖田総司が、逃げるんですよ!?!????

 

沖田さん、ひょんなことから、贔屓にしている刀屋さんからこの刀を「貸してもらう」んです。

(でもこの刀屋さん、沖田さんにベロベロに惚れているので結局タダであげちゃうつもりなんですけどね、、、いきなり「これあげるんで使ってください沖田さま好きです!!!!!」とか言われるのを嫌うタチなのをようく知っているからこその、「お貸しします」………粋ですよね)

この菊一文字があんまりにも凛として美しいので、沖田さんは使えないの。

遠慮すんな!?!??!?私が5000本くらい買ったろか!!?

と、思うじゃないですか。でもね、そういう問題じゃないんですよ。

 

「この姿、これをいったん見た以上、血を吸わせる気がしますか」

 

なんて言ってうっとりするんです。

 

あまりにも勿体なくて使えないという旨を沖田さんから聞いた刀屋さんも

 

「あなた様の天禄にくらべれば、則宗(菊一文字)など、下品の下品にございます。竹刀でも使いすてるようなつもりでお使いなさいまし」

 

なんて言いながら、とろけるように微笑んだりするんですよ。わかる…わかるよ……沖田さんの好きなところは、まさにそういうところですよね刀屋さん…(固い握手)

 

沖田くん、この時既に病に体を蝕まれていまして(嗚咽)自分がそう長くはないことを静かに悟っています(慟哭)

菊一文字は、なんと700年という年月を、刃こぼれひとつせずに、とびきり美しい姿のままで生きてきています。

新品の刀ではないですよ、沖田くんが初めての所有者というわけでもありません。

これまで数えきれない士たちと共に戦に行ったはずで、恐らく主人たちの死を見届けながら、この菊一文字だけが、凛と生きているんです。

この700年という数字が、余命わずかな沖田くんには、我々の想像を絶するほど神聖に響くのでしょう。

ウッウッウッ……沖田くん……嫌だよそんなの…沖田くんも山田くんも700年生きてよ…

 

そしてある日、沖田くんと関わりが深かった隊士が一人、死にます。

沖田くんが菊一文字を使うのを惜しんで逃げた、あの時の刺客に斬られました。

あの時沖田くんが物惜しみをせず斬ってさえいれば、出なかったはずの犠牲です。

 

胸が……胸が千切れる……痛い痛い…助けてくれ…

 

土方さん、いつも沖田きゅんに甘々なのに、この時ばかりは静かながら厳しく叱責します。

このシーンは痺れますよ。

いつか、何かの機会に、岡田の兄貴と山田くんで是非演って欲しい。

 

そしてまあ、沖田くんのことですよ。もちろん行くじゃないですか、仇討ちに。

 

鮮やかに仲間の仇を討ち、敵の連れにこう放ちます。

 

「私の用は済んだ。これで引きあげますが、おひきとめになりますか」

(左下段の構え)

 

!!?!?!?!?!????!!?!?!

 

(ちなみに引き留めたら終わりです)

 

こんな………こんな事ってある……こんなにまで完璧なセリフ…司馬ちゃん愛してる、山田くんの次に…

これ、山田涼介に言わせたい選手権ぶっちぎり優勝です、個人的に。

何がかっこいいかわからんですか!??!正気ですか!!?

この前後の文も最高にかっこよ………………くて脳天貫きパーティーですよこんなん。

ここだけ抜き出されても「ハ?」だと思いますけど、前後の文章を読めばわかっていただけると信じています。

読んで!!!!!!!!!

ちなみにこの章を読んだ夜、深夜2時くらいでしたけれども、アドレナリンをどうすることもできなかったので狂ったように踊り散らかしながら家中の人々を起こして歩いて大声で「沖田総司ーーーーーーー!!!!!イエーーーーーー!!!!!!」と叫んで回りました。

ランナーズハイならぬ、沖田ハイですね。

 

 

長々とお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。

そして、大変失礼いたしました。

 

新選組血風録の話は以上ですが、ここで自分、ちょっと、妄想いいすか?(だめです)

 

私ね、女なんですけれども(?)、なぜか沖田くんのことを見る時、いつも隊士の目線なんですよ。

映画で「沖田に想いを寄せる芸妓」糸里ちゃんに上手く感情を移すことができたら女性目線になるかもしれませんが。

今のところは、私の中にいるイマジナリー隊士が、ひとり、沖田さんへの叶うことのない恋慕をかみ殺して枕を濡らしている状態です。

私が運よく新選組に入ることができても、絶対に一番隊は無理だと思うんですね。

一番隊は新選組きっての精鋭部隊ですから。

なんとか引っかかれたとしても、井上さんの六番隊とか…優しそうなので好きです。

だから実戦で沖田組長につくことは無いんだけど、道場なんかで見かけるわけじゃないですか。

平隊士たちと気さくに言葉を交わす沖田組長が、眩しいのなんの………

もちろん私は話しかけたりできませんよ…遠くから見てりゃ良いんです。

ガチガチに緊張しながら「あの…」って声掛けて、あの顔に「何ですか?」なんて振り向かれたらもう、記憶飛ぶじゃん?

 

でも沖田組長は衆道がひどくお嫌いだし、こまっしゃくれたことを言う医者の娘なんぞに淡い恋心を抱いたりしているわけですよ。

弱小平隊士の私なんかに、出る幕があるわけないじゃないですか。あるわけ!!!ないんです!!!!(髪をふり乱す絵文字)

叶わぬと思えば思うほど、燃え上がってしまうものですよね…ウンウン…

 

恋慕に狂うあまりますます使い物にならなくなってくる自分の姿を恥じ、自ら土方さんに「腹を切らせてくれ」とお願いしに行くと思います。

もちろん土方さんは止めないよ。そういう人だもの。

そしてきっと、介錯役には沖田組長を指名してくれるよ。そういう人だよ。

当の沖田組長は、仔細を聞かされてちょっとゾッとしながらも「可哀そうだな…」って言ってくれるような気がします。そういう人なんだよ!!!!!(泣)

 

嗚呼、幸せ。沖田組長に介錯して頂けたら、もう何も思い残すことはないよ。

みんなありがとう。五稜郭まで行けなくてごめん。

 

なんか……しんみりしちゃったね…すみません……

(しんみりじゃなくて、引いてんだよ!!!!!!)

 

 

映画の公開は延期になってしまいましたけど、それまでの間に「燃えよ剣」を読み返さないといけないし、まだまだ沢山やらなければならないことがあります。

死んだふりをしている場合ではありません。

山田くんが命懸けで演じた沖田総司と本気で向き合うためには、体もバキバキに鍛えなきゃいけないし…(?)

ただの山田担、ただの観客…ではなく、モブ隊士の一人として、誠心誠意映画に参加していきたいと思います。

 

山田担各位、沖田組長が「私が先頭で行きます」と言ったら「わ、、わたしが先です!!!!!」って前に走り出るくらいの気概を見せましょう。

 

それから、「この沖田さんがやばい!!!!!」みたいな話は大歓迎ですので、私が知らなそうなことでも、知ってそうなことでも、色々シェアして頂けたら泣いて喜びます。