沖田総司の概念に酔った話
みなさんご無沙汰しております、りらです♡
(こちら10月末に書いた記事ですが、もったいぶる内容でもないのになぜか公開を忘れており、結果的に随分寝かせました)
前回烏滸がましくも公開した沖田総司予習記事、内輪の5人くらいの山田担さんに読んで笑っていただければ…♡とコメディ9割(皆さん真摯な感想をくださったけど、冷静によく読んで?すんごいふざけてるでしょ?)で書いたものだったのですが、予想以上に多くの方に読んでいただけたようで、なんとも感無量……皆さんお優しいねえ…
あたくしはアクの強い性分で出てきたもんですから、今度生まれてくるときは皆さんみたいな素直な性分で出てきたいと思います(みんなを寝かせながら)(菊一文字を抜こうか?)(やばいこのまま一生喋り続けてしまう)
「燃えよ剣」の感想を書くかと思いきや……
書けない………(剣を置く)
予習・復習はセットですから、本来書くべきなんだろうけど、あの作品の感想を書くには、私の表現力では不足があります。そういう自覚があるんです。
準備万端で行ったのに、初回鑑賞時口あんぐり開けてアホ面晒したまま帰宅してそのまま食欲戻らず30時間くらい経ちましたよ。
気付かなかったが、私も鳥羽伏見で背中に1発食らったんかね…?
一方で、twitterのTLには平伏必至の巧みなブログ・noteがわんさか流れてきましたので、それでもうすっかりお腹が膨れてしまいました。あとは皆さまにお任せいたします。私は会津に残ります。(みんなあんまり言ってないけど斎藤一やばすぎなかった!??!?平気!??!?やっぱり原作よりも甘みのある優男に仕上がっててぶっちぎりで素敵だった……「局中法度はもう終わったということですか?」の松下さんを抱きすくめて若松城下の会津戦に参加することになりましたので北へは行けません、五稜郭はよろしく)
というか、山田くんが他界隈の方々にデロンデロンに褒められてるの見て思考停止しましたね。「まさかここまでとはな…」ってもはや引いた。何に引いたかと言うと、世間の無知に。
これまでそんなに酷い色眼鏡でうちの将軍のこと見てたんか…!?という苛立ちと、そんな逆風の中を涼しげなキラースマイルで駆けてきた山田くんの強メンタルへの敬意。山田くんって顔面と同じくらいメンタル強いのかっこいいんだよな〜〜主人公なんだよな〜〜(頭抱)
私にとってはいい意味で"予想通り"だったかな、という印象で、自分の想像の方向性が間違っていなかったことを実感しました。ウン、山田くんが沖田総司をやるってなったらこうよね。だって沖田総司は山田涼介で、山田涼介は沖田総司=必要十分条件だもの。
結構冷静に観たつもり、でした。
それなのに、なぜか記憶がほとんど消えている。ライブ終わりのあれと同じ。
なんだか知らんが、私だけ『沖田総司』という仰々しい幻想に浮かされて、人類で初めて太陽を直視して目やられた人みたいにふらっふらなんですよ。冷静なのに!
でもいつまでもこんなことをしている場合じゃないんだ、勘弁してくれ。
だって山田担、後がつかえてるでしょ?
アリツアだってドームツアー(虚)だってあるし、アラタくんの前に全裸で転がる大怪獣にもならなきゃだし!?てかアラタくんは大怪獣よりもまずオミクロン株をどうにかしてくれよな!!!
だから、私なりの葬儀というか……一旦沖田くんを弔って仕舞う儀式をしようと思い立ちました。
そこで向かった先がこちら。
オタク界隈では結構知られているかもしれない。
元CafeBarKirin様です。しばしば訪れるジャニオタの情緒をめっちょめちょにすることで有名なカクテルバー。
「イメージカクテル」といって、文字通り「概念」や「解釈」そのものを一からカクテルとして組み立てていただけるサービスがあります。
ずーっと気になっていた(山田くんの概念を飲みたかった)のになかなか機会がなく、今回偶然他界隈の友人が連れて行ってくれると言うので、山田くんも良いけど、どうせなら旬な「沖田総司」でいこうかと…!!!
ここでちょっとした注意書きなのですが、infさんは「『燃えよ剣』の沖田総司のカクテルを作ります!」と宣伝してそれを商品として提供しているわけでは決してありません。
私のMAXキモオーダーシートに書かれた特徴を元に、一からレシピを生み出してくれているわけです。ただ単に私の要望を聞いてくれているだけ。そこにスタッフさんの私的な思惑は存在しません。
それでは以下、緊張でガッタガタになりながらも"りら解釈版"沖田総司のカクテルを作っていただいた話をします。
(ちなみに、かなり人気なので、予約をしてから行った方が安全です!)
1.オーダーシート記入
イメージカクテルをお願いすると、パリッとした良質な紙(A5サイズくらい?それよりちょっと小さいかな?)のオーダーシートを渡されます。ボールペンも貸していただけました。
記入する項目は以下の通りです。
・アルコールの強さ
・苦手な味(アレルギー)
・作品名(創作作品もちろん可!)
・キャラクター名
・性別/年齢
・身長/体格
・イメージカラー
・イメージモチーフ
・性格
・キャラクターの好きなところ
提供にかなり時間がかかるので(完全オーダーメイドだからね!ありがたい…)、30分程度での記入をおすすめされましたが、ざっくりしたメモを用意していたにも関わらず緊張と興奮のあまり義務教育課程の記憶が全飛びし、日本語の文法や漢字のひとつひとつを検索する羽目になりましたので、なんだかんだ40分くらいオーダーシートを握りしめていた気がする。
沖田、まで書いて「そうじ」ってどう書くんだっけ…?ってなった時はさすがに汗が噴き出したね……総合学習の「総」だ……「じ」は?炭治郎の「治」…?「次」……?それは幼名……アーーーー!!!道明寺司の「司」だ(泣)って半泣き状態。笑ってるけど、みんなも土壇場で自担の名前書けって言われたら焦ると思うよ!!!
私の書いたオーダーシートをお見せしたい気持ちは山々ですが、幼少の頃から筆跡に頓着せず好き勝手書いてきた私の文字は皆さまのお目汚しになりますので、控えます。
簡単に言うと、先に出した3万字ブログを要約したものを書きました。
司馬先生の沖田総司だけではなく、他の先生方の著作も含め、私の持てる沖田総司知識の全てを濾過し、渾身の一撃を繰り出せるよう努めた。
ご迷惑になるので書き過ぎないよう注意したつもりではありますが、注意書きのところに「これよりも小さい字で書かないでください」とあるのを完全に見逃しており、それよりはさすがに小さいだろ…なサイズでびっしり書いてしまったのでスタッフさんに謝りました。ごめんなさい…
それからアルコールの強さですが、りら姉さんは完全なる下戸です。
酔うと泣き出すとか、絡みだすとか、吐くとか、そういう次元のアレではなく、心臓バックバクになって酩酊します。危ねえ!
でもね、もう良い歳ですし、ほんの少しでも飲めるに越したことはないですから、これを機にちょっぴりでも飲めるようになりたいなあ…と思い(というか、沖田総司で酔いたいじゃん?)、infさんに伺う2週間前からアルコールトレーニングを始めましたの。毎晩ワインかラムミルクを飲んでほんの少しずつ慣らしましたわ。でもこれ、軽率に真似しないでね。私はお医者さまに相談してからやりました。
せっかくトレーニングしたので、ちょっとだけアルコールに挑戦してみよう!!!と思い、「凄く弱め」でオーダーさせていただきました。もちろん完全ノンアルでも快く引き受けてくださいます!♡
オーダーシートを提出してから、大体1時間くらいかな…
その間おつまみとシャーリーテンプル(ゴリゴリにノンアル)をいただきながら友人と楽しくお喋りしていたので、待ち時間は全く気になりませんでした。むしろ5分くらいでサッと出されるよりも、じっくりオーダーシートを読み込んでからお作りいただけるって、それだけでなんかもうとろけません???
ちなみに友人は「ルイ9世(フランス王)」でオーダーしてました。何のキャラクターでもなく、史実そのまま+彼女の解釈です。作品名のところに「歴史上の人物」と書いていて超強かった。
よく考えたら私のオーダーも「歴史上の人物」だったわけですが、脳内をあの山田涼介のキラキラ顔面に支配されていたせいでなんかとち狂ったことを書きました。
2.お出まし
おびただしい数の付箋が貼りついた「新選組血風録」を撫でまわしながらお喋りしていたら、ついに登場。
沖田総司来たんですけど
なんかすいません、沖田総司来ました。
え、本物ですか!?!???ですよね??!??ファンです泣 ずっと好きでした泣
胆力がひ弱な私はもうこのビジュアルだけで卒倒しかけたのであなたはAEDを持ってきてください。
あとなんか
菊一文字ぶっ刺さってる!?!?!?!?!?
気のせい?刺さってない???
この赤いまんまるの物体は何!??山南さんの首?!?あとで食べちゃお♡
息が詰まって酸素が行き渡らず聴覚が死んでいたので、正直なところ、スタッフさんの説明の出だしを全然覚えていません。聞こえなかった。
でもこの小柄で細身かつ品があり嫌味の欠片もないフォルムが沖田総司でしかない。というか山田涼介。8キロ減量してアーモンド生活をしている山田涼介。1日1粒のチョコレートを唯一の幸せとして頬張る山田涼介。
以下、徐々に聴力が回復し始めてから辛うじてキャッチしたスタッフさんのご説明です。ところどころ本当に聴力がガタガタで、唯一の頼みのメモも「やばい死ぬかも」とだけ書かれた後全くの白紙でしたので、私の記憶がいま再生成した頼りない記録です。でもおっしゃっていたことから大きく逸れてはいないと思う。
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まずこの最上部には、ジャパニーズクラフトジンROKUという日本のジンをお使いしております。
柚子を基調とした柑橘系のすっきりとした飲み口で、気さくでひょうきんな人たらしの面を表現しています。日本人ならつい懐かしんでしまうような、きっと誰しも好きな香りです。万人に愛される沖田さんにぴったりかと思います。
そして、大和魂の象徴、桜も香ります。親代わりのお姉さまに育てられ、女性を尊重することのできる彼は、少しフェミニンな気品も備えているとのことでしたので。
それからこちらのジン、煎茶、玉露も香ります。
お召し上がりいただければお気づきになるかと思いますが、山椒も入っています。こちらで、彼の生来の勘の良さ、鋭さを表しています。
そしてこの透き通った濁りの無い色。彼の純真な部分や、際立って美しい「透き通るような笑顔」をご連想ください。何があっても涼しげで、飄々とした風情も感じていただけるかと思います。
そして底の方には、生々しい赤が沈んでいます。こちらは石榴(ざくろ)のシロップです。もちろん彼の仕事のイメージには欠かせない「血」の意味でもありますが、「ちょっと色小姓にしたいような」艶っぽく華やかな美貌も表現してみました。
この2層構造(透明なジンと、ざくろの深紅)には、どれだけ斬っても返り血を浴びない彼の不思議な清潔感と、あらゆるものを慈しみながらも芹沢暗殺の際に進んで一の太刀を担うなどという「精神の破綻」の意味を込めました。
色が薄いため見た目にはわからないのですが、さらに底の方に、もう1層隠れています。こちらは金木犀のシロップです。
金木犀とは、何里先の人をも虜にし、たびたび人々の記憶の引き金になる「忘れられない」香りを持ちます。一説によると、「あの世まで届く香り」とまで呼ばれています。近藤・土方両名を己の思想とし、「地獄の果てまでついていく」と決めている沖田総司の並々ならぬ覚悟を表現しました。
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こんなことって………
許されるのか!?!?!???!
スタッフさん、大変な暴力性を持った天才でいらした。
解釈を解釈でぶん殴られたのですが、、、警察ーーーー!!?!?
まだ飲んでもいないのに、奥義をもって挑むもみぞおちを貫かれた煉獄さんになってしまった。俺がここで死ぬことは気にするな……
「素晴らしいです、期待以上です!」「ありがとうございます。まさにこういうものを求めていました!」とか気のきいたことを言いたかったのに、ただ「グヘエ……」とか変な声出しながら山田涼介の公式写真をカクテルに添えて連写する妖怪になった。
あたくしのお気に入り、アボカドすり潰し涼介くん
3.いざ
既に半泣きで目頭を押さえながら、まずは一口。
最初は混ぜずに、上澄みだけを味わいます。
ん!!?!?!??水!!?!?!????
(最悪感想グランプリ受賞)
なんだろう、そのくらいすっきり爽やかだということを伝えたいです、ハイ。日本の美しいところを全て詰め込んだ清らかな水です。日本に生まれた事実に涙が出てきた。父上、母上、ありがとうございます。
水なんだけど(違うよ)、柚子が愛らしくぷわっと香る。沖田きゅん…♡そこにいるのね…?いるんでしょ?コラ!句帳を返しなさい♡
こりゃあもう、可愛いわ。お手上げ。道場のおじさんたちがその瑞々しい笑顔にメロメロになっている。
さてもう一口…
ん…!?!?!
全然味が違うんだよな、妙なことに。
今度は、柔らかな風に乗って桜が舞っている。
なんかお光姉さんが出てきてしまった。何が起きているのだろうか。わざわざ江戸からいらしたのですか、お光さん。ええ、総司は無事です。毎日楽しくやっていますよ。ただ近頃気になる咳をしましてねえ……ええ!!?江戸へ連れ帰る!?それは困ります、総司の剣は新選組の宝ですから…(マジで脳内でここまで喋っているんだよ、私という人間は)
これはもう、女と通じることで自分磨きをする土方さんを「磨かれる女性の身にもなれ」とたしなめる沖田きゅん…自分勝手な悲劇性に酔う土方さんの物言いが「女性を見下すような言い方」だとちゃんと認識している沖田きゅん…婦女子だって、「どうする」という能動的な思案を備えていることに敬意を払う沖田ぎゅん…エマ・ワトソンと並んで国連でフェミニズムに関するスピーチをする沖田ぎゅゅぅん……
それに桜って、女性らしい嫋やかな気品のみならず、「滅び」の象徴でもあるじゃないですか。
滅びの美学=新選組 って等式あるでしょ?
中でも特に悲痛な儚さを持っているのって、沖田総司じゃないですか。彼の滅び方はまさに桜だと思うんですよね。はらはら軽い咳をして、あっという間に痩せ細って、どこまでも透き通っていってしまう。
そして気づいた、芳醇なお茶の香り。確かに、いる。
たしか京に、決まって「八の日」に、清水まで足を運ぶ人がいましたね。彼女は、よいお茶を淹れるためにお水にこだわるのでした。
その人を見つめるためだけに、沖田きゅんは「八の日」に清水の音羽の滝へ足を運びます。
まろやかなはずが、苦みが残る恋の味。
嘘やごまかしが嫌いな沖田くんがいじらしい「いいわけ」として利用したお茶だよ…ジンの中にいるよ…
整理しきれない感情のぬるま湯に浸かってほんわァ~~~~~とのんびりしていたら、突如舌にピリッと稲妻が走りました。
山椒だ……!!!痛い…!!気、気づかれた!!?!(何?)やばい助けて、沖田総司にバレた!(何が?)皆さまご機嫌よう。今までどうもありがとうございました。
説明を聞いた時は「お酒に山椒…?」と思ったのですが、この、去り際にぴりりと痛ませる趣向は粋ですね~!
沖田総司と言えば、こう来なくちゃ。優しいだけでは終わらない、腹の底が震える怖さ。
戦闘で長州藩士らしき剣士と刃を交えることとなり、それを取り逃がした長州の間者に「なにをしている。早く追わなきゃ、搦手の連中が苦戦をするよ」と声をかける何もかもわかっている沖田きゅん…
桝屋(勤王派の武器弾薬が隠されていた)の家宅捜索に際してぶらぶら歩き回り壁をコツコツ叩いて遊んでいるのかと思いきや「あのねぇ、ご主人。ここに隠し扉があるでしょう。壁を叩くとここだけ音が違うんだ」と、無邪気に秘密を丸裸にしてしまう沖田きゅん……
このジンはまともじゃない。1つのお酒にこんなにも見事に沖田総司の条件が勢揃いするなんてことあるか…?
というか、ここまでさまざまな日本の味を融合させてしまうと、日本に縁のあるキャラクターすべてに使うことが可能じゃないですか…?何かしら引っかかってくると思うんですよ。これはもう一家に一本必須かも知れない。
次から次へと表情を変える日本の四季のように、さまざまな香りが何層も折り重なっているのに、カオスにならない。総じて好ましいんですよ。
川の水面のようにキラキラ輝く透き通ったジンに、最期まで「希望」のシンボルであり続けた沖田きゅんの純然とした心持ちを重ね合わせながら、そろそろざくろを味わおうかとマドラーでぐるり。
血!!??!?!??
もわあん……と煙のように舞い広がるんですよ、深紅が。
(これ写真撮っておくべきだった…… どれだけ「「血」」か、皆さんに見て頂きたかったのに…)
沖田総司が人を斬っている!!!!
か、介錯を………まだまだァーーー!!!!!!(一番好きなシーン)
余談ですが、介錯って「愛」だよね。自分の腹切って苦しくない人なんていないんだから、武士としての尊厳を守ったのちはもう綺麗さっぱりスパーーーンといってほしいわけですよ。ところがどっこい、剣が覚束ない新参者なんかに介錯されてごらんなさい…急所を何度も外されて、転げ回りながらしばらく苦悶することになる……
大内美予子先生の「沖田総司」に、介錯を沖田きゅんに担っていただけることのありがたみがよくわかるエピソードが入っていますので、ぜひに。
さて気を取り直して
こんなに血生臭い飲み物、完全に違憲なんですよね…
友人の席の方が若干照明が暗かったようで、そちらサイドから撮った写真に写り込んだ私のカクテル、生き血でしかなかった。私は生き血を飲む魔女になってた。
さっきまで見とれていた上澄みの部分が、跡形もなく赤に染められてしまったのですが……怖すぎる、泣いていい?
というかこれ、沖田きゅんの刃を受けた人間の血とも言えるけど、清らかに冴えわたった上層部を一気に押し包んで染めてしまうさまが、アレじゃないですか?喀血。
いつなんどきも清潔に保たれ、乱れなく着こまれた着物を容赦なく汚してしまう自分の血じゃん……
沖田くん!!!!!大丈夫か!?!?良くない咳だ!!!病院行け!!!!七里、アンタぼーっとしてないで手を貸しなさい!!!ええ!?!?屯所まで歩いて帰るダァ!?!?無理です、なんだって妙なところで意固地になるの!!?(こいつこのまま一生喋るぞ)
それから、パッッと散った赤によって全体が瞬時に華やぎましたね。ざくろの酸味と甘みが水(じゃないよ)にしっかりした存在感を与えて、単純にめちゃくちゃ美味しくなった。美味しい!!!ざくろジュースだ!!!(歓喜)
公開後、「ヒロイン枠は沖田総司」「いやもはやプリンセス枠」など散々言われていましたが、まさに、女性ではないのにまるで"紅一点"のような雰囲気を醸し出していた沖田総司の「華」そのものなんですよ。
これは芹沢鴨に肩を抱かれる沖田総司。美貌で風紀を乱すんじゃないよ、馬鹿者。
それでね、一番ヤバいのがここからなんだよね……
これだけ芳香オンパレードな中で、最も強烈な主張をしてくる香り、何だと思います?
最底部に沈んでいる、金木犀なんですよ。
もう、やめてってば……
近藤さん・土方さんと、地獄の果てまで運命を共にするという覚悟が、彼の本質だということを言いたいのでしょうか…???
もう、自分がこの世にいるのかあの世にいるのかよくわからなくなってきた。どっちでも良いけどとりあえず山田涼介と同じ岸が良い。
友人に「なんかさ、見た目はこんなに真っ赤なんだけどさ、ざくろよりも金木犀が強いんだよね……何度飲み込んでも金木犀が…」と泣きながら説明したあたりから爆裂酔い始めた。灼熱地獄かってくらい顔面が熱い。本当にお酒のせいかは定かじゃない。
沖田総司は植木屋の納屋でひとり死んではいない。
肉体は滅びようとも五稜郭までついて行って、土方さんと一緒に死んだ。
いつまでも主張をやめない金木犀の「あの世まで届く香り」を味わいながら、ふとそんなことを思いました。
沖田きゅん…結局、兄貴達に連れられていった先は極楽ではなかったかもしれないけれど…
新選組で生きたひとときは彼にとって、疑いようもなく幸せなものだったろう。北へ攻め上ってきた官軍をあんたの剣一本で食い止めて、土方さんの命と夢を守り抜いて見せてほしい。あのどうしようもない"職人"をどこまでも面白がって、支えてあげられるのは、あんたしかいないじゃんか。
なんと友人、沖田総司ミリしらにも関わらず、私のオーダーシートとカクテルだけで大体のことを理解してしまっていましてね…
「表に出てはいない(見た目にはわからない)金木犀が、香りとしては一番強く出るって…」
『やめて!!!!!!!!(泣)』
「各々で見ると可憐な香りが多いのに、混ぜると血の赤が途端にすべてを…」
『やめて!!!!!!!!!(泣)』
などと限界すぎて友人の発言を何度も遮ってしまい(だって更に攻撃力の高い発言をすることが読めてしまうので…)「何も言ってないのに(苦笑)」ってなってました、ごめんよ!!!
店を出ると、ちょっと頼りない感じの長い階段があるのですが、明らかに規定量超えの沖田総司を浴びた私、キマりすぎて転げ落ちそうだった。池田屋の階段かと思ったね。遅いよ土方くん……
帰り道、友人がぽつりと
「あのバーのバックヤードには、あらゆるオタクの情念が染みついたオーダーシートが束になってるわけでしょ?どうやって処分してるのかな…普通にシュレッダーとかかけたらまずそう。やっぱ焚き上げ…?」
って言ってて、余裕のない私は「ハハハ」って笑ったけど、よくよく考えたらマジで処分に困りそうですよね。バーのスタッフさんたちはお仕事ですから、その都度普通に細断してるかもしれませんが。火事とかその他自然災害の時に呪術として使えそうだよね、オタクたちのオーダーシート。
あ~~~あ、沖田総司にカタつけるとか言っといて、ま~た9000字書いてるよ…飲み物一つ紹介するのにこんなに喋る必要無かろうて…
実は自室に沖田総司関連の本がまだ数冊積み上がっているし、今後ロケ地も巡る予定(まだ全然具体的なことは決まっていませんが、取り急ぎ京都かな…おすすめスポット教えてください!)なので、やはりしばらくは幕末に居残ることになりそうなのです。
皆さまどうか、あたたかい目で見守っていただければ幸いです…♡
というか今度ジャニオタさんと行って山田くんの概念飲んでみたいな。
ネットの海で「〇〇(自担) イメカク」や「〇〇 キャラカク」などで検索すると、もしかしたら、先人たちがエネルギッシュな狂気に身を任せて書いたオーダーシートの産物が出てくるかもしれないのでお試しあれ…最高におもしろいです。
同じ人物でオーダーしても、それぞれの解釈を元にオリジナルで作ってくださるので、千差万別なカクテルになるはず。
ひとりでも多くのオタク、試して私に報告してくれ〜〜!!!